2025.10.28
寝たまま・初心者でもできる!股関節ストレッチ10選
ねたまま・しょしんしゃでもできる!こかんせつすとれっちじっせん
「最近、股関節が硬くなってきた…」そんな方へ
年齢を重ねると、体が思うように動かなくなってきますよね。特に、「歩くときに足が上がりにくい」「座ったあと立ち上がるのがつらい」といった症状を感じる方の多くは、股関節の柔軟性が落ちている可能性があります。
実は、股関節は上半身と下半身をつなぐ“動きのハブ”のような存在。ここが硬くなると、腰・ひざ・骨盤のゆがみにもつながりやすくなるのです。
この記事では、無理なくできる「股関節ストレッチ」を10個ご紹介します。
座ったまま・寝たままできるものばかりですので、ぜひ日々の習慣に取り入れてみてください。
股関節が硬くなるとどうなるの?
股関節は、私たちが歩く、立つ、座るといった日常動作のほとんどに関わっています。 その股関節が硬くなると、以下のような影響が出てきます。
・歩幅が狭くなる、つまずきやすくなる
・腰やひざに余計な負担がかかる
・骨盤や背骨のゆがみにも影響
・足の冷えやむくみ、代謝低下につながることも
放っておくと変形性股関節症や腰痛といった症状につながるケースもあるため、日頃のケアが大切です。
股関節ストレッチ10選|寝ながら・イスで・ポール活用も
ここからは、股関節をやさしく動かすストレッチを10種類ご紹介します。 「痛みがある」「股関節が音を立てる」「片側だけが硬い」など、さまざまなケースに対応しています。
1:仰向けで膝を左右に倒すストレッチ
「朝、体がガチガチに固まっていて動きづらい…」そんな日はありませんか?
このストレッチは、1日のスタートを軽やかにする“朝の目覚めストレッチ”としておすすめです。
寝たままできるので、ベッドの上でもOKです。
◾️ストレッチの手順
ステップ1:
仰向けになって、両膝を立ててください。両足はそろえておきましょう。
ステップ2:
そのまま、両膝をゆっくりと右に倒します。倒せるところまでで大丈夫。ムリに床に近づけなくても構いません。
ステップ3:
今度は反対側、左へも倒してみましょう。
ステップ4:
左右に交互に5〜10回ずつ。呼吸は止めずに、リラックスしたまま行ってみてくださいね。
◾️どんな効果があるの?
股関節まわりの筋肉、特に「お尻の奥」「骨盤まわり」の筋肉が、やさしくゆるみます。
動かすことで関節液の循環がよくなり、可動域がじわじわ広がっていくんです。
「朝のこわばりが和らいで、歩き出しがスムーズになった」なんて声もよく聞きます。
2:仰向けで股関節を外回しにするストレッチ
「なんだか脚が外に開きづらくなってきたな…」と感じたことはありませんか?
このストレッチは、股関節の“外に開く力”をやさしく取り戻す動きです。朝の体操にもぴったりですよ。
◾️ストレッチの手順
ステップ1:
仰向けになって、両膝を立てましょう。
ステップ2:
片方の脚をゆっくりと外側に倒します。膝が床に近づかなくてもOK。
「倒せるところまで」で大丈夫です。
ステップ3:
ゆっくりと元の位置に戻します。
ステップ4:
反対側も同じように行いましょう。左右で5回ずつが目安です。
◾️どんな効果があるの?
股関節の“外側に開く”可動域が広がりやすくなります。
とくに、歩くときに脚がスムーズに前へ出ない方、あぐらがかきにくい方に効果的です。
3:片脚を胸に引き寄せるストレッチ
「足の付け根がつまる感じがして、正座やしゃがむのがつらい…」という方はいませんか?
そんなときは、このストレッチで股関節の前側をじんわりほぐしていきましょう。
◾️ストレッチの手順
ステップ1:
仰向けに寝て、片方の膝をゆっくりと抱えます。両手でスネを包むようにするとやりやすいです。
ステップ2:
そのまま、膝を胸の方にぐっと引き寄せてください。
お尻が浮かないように注意しましょう。
ステップ3:
15〜20秒ほどキープして、ゆっくり戻します。
ステップ4:
反対側も同じように行いましょう。
◾️どんな効果があるの?
股関節の前側がしっかり伸びて、詰まり感や重だるさがスッと軽くなることも。
腰の負担も減らせるので、腰痛予防にもつながりますよ。
4:ストレッチポールを使った骨盤リリース
「なんだか骨盤がずれているような気がする」「左右のバランスが悪いかも…」と感じたら、
ストレッチポールを使ったこの方法が効果的です。無理せず、寝るだけでもOKですよ。
◾️ストレッチの手順
ステップ1:
ストレッチポール(なければバスタオルを丸めたものでもOK)を縦に置き、その上に仰向けで寝ます。
頭からお尻までがポールに乗るようにしてください。
ステップ2:
膝を立て、足は腰幅に開きます。
ステップ3:
そのまま、両膝を左右にゆっくり倒していきます。
5回ほど繰り返すと、じんわり筋肉がゆるんできます。
◾️どんな効果があるの?
骨盤や股関節の周囲がゆるみ、腰まわりの緊張や反り腰の軽減にもつながります。
ポールがない方は、バスタオルを使って代用できますよ。
5:四つん這いの股関節内旋ストレッチ
「あぐらがかきにくい」「股関節の動きが片方だけぎこちない」…そんなときは、
この“内旋”のストレッチを取り入れてみましょう。床で簡単にできます。
◾️ストレッチの手順
ステップ1:
四つん這いになります。手とひざは肩幅・腰幅くらいに開いて安定させましょう。
ステップ2:
片脚をまっすぐ後ろに伸ばします。
ステップ3:
伸ばした脚を、内側にひねるように動かしていきます。ゆっくりでOKです。
ステップ4:
戻したら、反対の脚も同じように。左右3回ずつを目安に行いましょう。
◾️どんな効果があるの?
股関節の“ねじれ”を調整することで、日常の動作がスムーズになります。
お尻の深部にある筋肉が刺激され、腰痛予防にも効果が期待できます。
6:合せきのポーズ(寝ながらver.)
「内ももがつっぱる感じがして苦手」「無理に開こうとすると痛い…」という方には、
このポーズをおすすめします。寝ながらできるから、体への負担が少ないんです。
◾️ストレッチの手順
ステップ1:
仰向けに寝て、両足の裏を合わせます。ちょうど、あぐらの足を寝かせたような形です。
ステップ2:
両膝を外にゆっくり開きます。膝が床につかなくても問題ありません。
ステップ3:
そのまま30秒キープ。呼吸は深く、ゆっくりと。
◾️どんな効果があるの?
内ももの筋肉や股関節の靭帯がやさしく伸ばされて、全体的に股関節の開きやすさが増していきます。
特に「開脚が苦手」という方にぴったりです。
7:イスに座ったままできる股関節ストレッチ
「床に座るのはつらいし、立ち上がるのも不安…」という方でも大丈夫。
このストレッチは、イスに座ったままでできるから、テレビを見ながらでも無理なく取り組めますよ。
◾️ストレッチの手順
ステップ1:
安定したイスに浅めに腰かけてください。背筋はなるべくピンと伸ばしましょう。
ステップ2:
片方の足首を、反対側の膝の上にのせます。足がテーブルのように水平になるように。
ステップ3:
そのまま、ゆっくりと上体を前に倒していきます。
ももの外側やお尻が伸びてくるのを感じたら、そのまま15秒ほどキープ。
ステップ4:
ゆっくり戻して、反対側も同じように行いましょう。
◾️どんな効果があるの?
股関節まわりの筋肉、とくにお尻の深い部分がゆるみます。
イスに座りながらできるので、通勤途中やデイサービスでも取り入れやすいですよ。
8:ストレッチバンドを使った脚引き寄せストレッチ
「太ももの裏がカチカチで伸ばすのがつらい」「脚が上がりにくい」
そんなお悩みがある方には、バンドを使ったこの方法がオススメです。
◾️ストレッチの手順
ステップ1:
仰向けに寝て、片脚をまっすぐ上に伸ばします。膝は軽く曲がっていてもOKです。
ステップ2:
足裏にストレッチバンド(タオルでも代用可)をひっかけて、両手でゆっくりと引き寄せます。
ステップ3:
太ももの裏にじんわりと伸びを感じながら、15〜20秒キープ。
ステップ4:
ゆっくり戻して、反対側も同じように行いましょう。
◾️どんな効果があるの?
股関節の動きが滑らかになり、足のむくみやだるさの解消にもつながります。
寝ながらできるので、就寝前の習慣としてもぴったりです。
9:ランジストレッチ(立位)
「前ももがパンパンに張る」「股関節の前側がつまる感じがある」
そんな方は、ちょっとダイナミックに体を使うこのストレッチに挑戦してみませんか?
◾️ストレッチの手順
ステップ1:
片脚を前に大きく踏み出して、両膝を軽く曲げて立ちます(ランジ姿勢)。
ステップ2:
後ろ脚の股関節がじんわり伸びるように、体重を前脚にゆっくり乗せていきます。
ステップ3:
15秒ほどキープして、ゆっくり元に戻ります。
ステップ4:
反対側も同じように。左右交互に3セットを目安に行ってみましょう。
◾️どんな効果があるの?
股関節の前側、「腸腰筋(ちょうようきん)」と呼ばれるインナーマッスルがしっかり伸びます。
姿勢改善や歩行時のバランスアップにもつながる、動きの大きなストレッチです。
10:股関節の外旋・内旋ストレッチ
「歩くときに股関節がうまく回ってない気がする…」そんな違和感、感じたことはありませんか?
このストレッチは、股関節の回旋の動きをなめらかにしてくれるトレーニングです。
◾️ストレッチの手順
ステップ1:
床に座って、両脚をまっすぐ前に伸ばします。
ステップ2:
片脚を曲げて、ひざを外側にパタンと倒します(外旋)。
ステップ3:
そのあと同じ脚を、今度は内側にパタンと倒します(内旋)。
ステップ4:
この「外旋 → 内旋」を交互に5〜10回繰り返しましょう。反対の脚も同様に。
◾️どんな効果があるの?
股関節の“ねじり”の可動域が広がって、歩くときのふらつきや違和感が軽くなることも。
座ってできるので、転倒の心配がある方にも取り入れやすいストレッチです。
ムリせず、続けることがいちばん大切です
「ストレッチをしても違和感が残る…」「股関節の痛みが気になってきた…」
そんなときは、お一人で悩まず、整形外科にご相談ください。
 
                   
                   
                  