2024.07.03

脊椎固定術

せきついこていじゅつ

脊椎固定術について

脊椎固定術は、脊椎の不安定性を改善し、痛みや神経症状を軽減するために行われる手術です。脊椎の安定性を回復させることで、正常な脊椎機能を取り戻し、患者さんの生活の質を向上させることを目指します。主に脊椎の変形、すべり症、重度の脊椎管狭窄症や脊椎骨折などが対象となります。この手術は、頚椎(首の部分)から腰椎(腰の部分)までの全ての部位に適用可能であり、各部位に応じた最適な治療法が選択されます。

手術の目的

脊椎固定術の目的は、脊椎の安定性を強化し、損傷や変形した椎骨を固定することで、神経への圧迫を防ぐことです。これにより、痛みやしびれ、歩行障害などの症状を軽減し、患者さんがより自由に生活できるようサポートします。

手術の方法

脊椎固定術には、さまざまな方法があります。代表的な方法としては、後方固定術や前方固定術があります。

  • 後方固定術(Posterior Fusion):背中側から脊椎にアクセスし、金属製のネジやロッドを使用して椎骨同士を固定します。これにより、脊椎の安定性が確保されます。
  • 前方固定術(Anterior Fusion):腹部側から脊椎にアクセスし、椎間板を除去して骨移植を行い、椎骨同士を融合させます。この方法は、特に頚椎や腰椎に用いられることが多いです。

当センターでは、患者さんの症状や状態に応じて、最適な手術法を選択します。また、最小侵襲手術(MIS)を取り入れることで、患者さんの体への負担を最小限に抑え、術後の回復を早める工夫を行っています。
さらに拡大鏡、顕微鏡、外視鏡や内視鏡などの光学機器を使用し、繊細で精度の高い手術を行っています。また、術中CT、ナビゲーションシステム、神経モニタリング装置などの最新の手術支援機器を駆使し、手術の安全性をさらに高めています。
 

術後の経過

ほとんどの患者様は、術翌日から歩行や食事が可能です。術後に固定された脊椎は骨癒合といって骨折が治るように一体化していきます。多くの場合、数週間から数ヶ月で脊椎が安定し、患者さんは通常の生活に復帰できます。リハビリテーションも重要な部分であり、当センターでは術後のリハビリを専門的にサポートし、早期の社会復帰を目指しています。

安全性と実績

当センターは、年間1000例以上の手術を行う脊椎脊髄専門の施設として、豊富な実績と高い安全性を誇ります。最新の手術技術と設備を駆使し、経験豊富な専門医チームが、患者さん一人ひとりに最適な治療を提供します。
脊椎の不安定性にお悩みの方や、手術を検討されている方は、ぜひ当センターにご相談ください。専門医が丁寧に診断し、最適な治療法をご提案いたします。
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