2024.08.02
保存療法/食事療法
ほぞんりょうほう/しょくじりょうほう
食事療法とは
保存療法は、手術を避けて症状を管理し、生活の質を向上させるための非侵襲的な治療法です。これには、姿勢や寝姿勢の改善、運動療法、温熱療法、食事療法などが含まれます。
食事療法では、適切な栄養素を含むバランスの取れた食事をすることで、骨や筋肉の健康を維持し、炎症や痛みを軽減することを目指す治療方法です。
骨の健康維持にはカルシウムやビタミンDを摂取して骨密度を高め、タンパク質を十分に接種して筋肉の修復や成長を促進するなど、他の保存療法と組み合わせて行います。
また、抗炎症効果が期待できる抗酸化物質を多く含む果物や野菜、全粒穀物、健康的な脂肪を含む食品を積極的に取り入れるのも大切です。
摂取量においてもコントロールすることで適切な体重を維持し、脊椎への負担を軽減することも目的の一つです。
食事療法で摂取すべき栄養素
カルシウム
カルシウムは骨の主要な構成成分であり、骨密度を維持し、骨折の予防に重要です。成人は1日あたり約1000mgのカルシウムが推奨されます。
主な食品は、乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズ)、緑黄色野菜(ブロッコリー・ケール)、豆類(豆腐・エダマメ)などです。
ビタミンD
カルシウムの吸収を助け、骨の成長と修復を促進します。ビタミンD不足は骨軟化症や骨粗しょう症のリスクを高めます。成人は1日あたり約600-800IUのビタミンDが推奨されます。
主な食品は、魚(サーモン・マグロ・サバ)、強化食品(ビタミンD強化ミルク・シリアル)、卵黄などです。
タンパク質
筋肉や組織の修復と成長を助けます。筋肉の強化は脊椎のサポートに重要です。成人は1日あたり体重1kgあたり約0.8gのタンパク質が推奨されます。
動物性のタンパク質(鶏肉、牛肉、魚)や植物性のタンパク質(豆類、ナッツ、種子)をバランスよく接種するようにします。
オメガ3脂肪酸
抗炎症作用があり、炎症や痛みを軽減する効果があります。成人は1日あたり約250-500mgのオメガ3脂肪酸が推奨されます。
魚(サーモン、マグロ、イワシ)やチアシード・亜麻仁油などの植物に含まれます。
ビタミンC
コラーゲン生成を助け、結合組織や骨の健康を維持します。抗酸化作用により炎症を抑制します。成人は1日あたり約75-90mgのビタミンCが推奨されます。
主な食品は、オレンジ・グレープフルーツ・キウイなどの果物や、パプリカ・ブロッコリーなどに含まれます。
さいごに
日頃からバランスの良い食事に心がけ、自己管理ができるようになるのがもちろん重要ですが、接種する栄養素に気を配るだけでなく、脂肪、高糖質の加工食品やファーストフードの摂取を控えることも大切です。
また関節の健康と体調維持のために、十分な水分補給も習慣化するようにしましょう。